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1.治療の原則 ① 睡眠中に目を覚ます回数を減らし、熟睡できるようにすること。 ② 呼吸停止による血液中の酸素不足をなくすこと。
2.治療方法 睡眠時無呼吸症候群(SAS)には、閉塞型と中枢型があります。
ほとんどが閉塞型のため、閉塞型の治療法について記載します。 (注) 1.閉塞型:喉を拡げる筋肉の働きが睡眠中に弱くなり、喉が塞がるタイプ 2.中枢型:呼吸中枢からの呼吸命令が途絶えるタイプ
(1)CPAP (シーパップ)を用いた治療 中等度以上のSASでは、最も効果的で、第一選択の治療法です。 機密性の高いマスクで鼻を覆い、その中にポンプで少し空気を送り込み、空気圧を
上げます。空気圧が上がるとノドが広がり、呼吸が維持されます。 空気圧の度合いは、人により調整します。 効果は高く、かつ即効的で、翌日より昼間の強い眠気はなくなります。 鼻から空気を送り込むので、鼻呼吸を促す効果もあります。 副作用は、違和感、鼻粘膜の乾燥、空気漏れによる目の刺激などです。 治療費には健康保険が適用されます。 CPAPは、睡眠時の呼吸を助けますが、継続使用してもSASが治癒するものでは
ありません。 ちょうど、近眼と眼鏡の関係と同じです。
CPAPを着けると正常状態になりますが、外すと元に戻ります。 装着による違和感や
鼻粘膜の乾燥などがあるので、10~35%の人はこの治療を敬遠して継続できません。
(注) CPAP:Continuous Positive Airway Pressureの略。持続的陽圧呼吸療法。
(2) 口腔内装具(マウスピース、スリープ・スプリント) 軽度のSAS、習慣性イビキ症では、最初に選択できる治療法です。 CPAPが使えない人にも使用されます。寝るときに下の顎を少し前方に突き出させる
ように工夫したマウスピースを口に入れて寝ます。そうすることにより、喉が広がって、
いびきや無呼吸を防ぐ働きがあります。 軽症の場合、約50%の人に効果がみられます。口の中に入るほどの大きさなので、 出張や旅行時の携帯に便利です。歯を固定源にするので、残っている歯が少ない人 (20本未満)には使えません。 副作用は、唾液が多くなること、口が渇くこと、違和感があることなどです。 診療科は、歯科で、健康保険は適用されます。
(3)肥満の解消 肥満がある場合、喉にも脂肪がたまり、喉が狭くなります。 このため、肥満の解消は、SASの軽減には、大切なことです。
(4)口呼吸防止用の口封じ絆創膏 口を開けて寝ると舌が喉に落ち込み、SASの症状が強くなります。 口封じ絆創膏はこれを防止できるので、口を開けて寝る人にはある程度効果が 期待出来ます。
(5)横向きで寝る 横向きで寝ると、舌が喉に落ち込まないので症状が軽くなります。 方法としては、抱き枕を使用する、背中に柔らかいボールを巻きつけて寝るなどがあります。
(6)適正な枕の使用 不適切な枕は、症状を悪化させます。横向きで寝た場合に首と頭が水平の位置になる ような枕を選びます。
(7)ミセル化した特殊なコエンザイムQ10(サプリメント) コエンザイムQ10は、筋肉内でエネルギーを作る作用があります。 ミセル化した特殊なコエンザイムQ10の服用は、体内への吸収率が高いので筋肉の
働きが良くなります。 喉を拡げる筋肉にも同じように働きかけますので、SAS症状の緩和が期待できます。 体全体の筋肉も働きが良くなるので、体力増強、疲労回復、動悸・息切れなどに良いと
いう副次的効果もあります。ビタミン剤と同等で、常用しても副作用がなく、サプリメントと
して内服のため簡便です。
(8)手術 他に治療法がない場合に実施を検討します。 鼻中隔彎曲症や肥厚性鼻炎に対する鼻の手術、口蓋垂口蓋咽頭形成術があります。 SAS対策の効果は、50%程度です。
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